晩秋に旬を迎える銀杏はおいしいだけではなく、翡翠色の美しい実も特徴です。
食べてもおいしいので、秋に食べるという人も多いことと思います。
実は栄養価も高く、体に嬉しい成分を豊富に含んでいるのです。
何気なく、串物、茶碗蒸し、煎るといった方法で食べている銀杏ですが、どのような栄養素が含まれ、効能があるのかをご紹介します。
銀杏の栄養
銀杏はミネラルを豊富に含んでいるのが特徴です。
『ビタミンC』体に重要な栄養素で、健康にも美容にも多くの役割を果たします。
『カリウム』体から塩分などを排出する効果があります。
『マグネシウム』骨の形成にも関わる他、精神安定効果もあります。
『リン』骨や歯の形成に関わります。
『鉄』健康な血液の形成に関わります。
『カロテン』生活習慣病の予防や美肌に効果があります。
銀杏の効能
銀杏は高い薬効効果から様々な効能があり、古くから民間療法の咳止めの薬として用いられてきました。
他にも肺の調子を整えたり、痰を少なくしたり、尿量を抑制する作用があります。
生の銀杏には強い利尿作用があります。
様々な効能を持つ銀杏ではありますが、手近に咳止めの薬がないからといって銀杏を食べるということはおススメしません。
現代、民間療法より薬が主流になっているのは薬のほうが効果があるからです。
民間療法は薬が高価だったり、治療法がなかった時代の代替療法に過ぎませんから、過信は禁物です。
まとめ
銀杏の栄養素はカリウム、マグネシウム、リンといった骨や歯の形成を助ける栄養素の他に、ビタミンCやカロテンも含んでいます。
嬉しい効能もあるぎんなんですが、微量の毒が含まれていることでも有名です。
そのため、大量に食べれば、中毒を起こすといわれています。
しかし、実際に中毒を起こして重篤な症状になったという事例は戦後すぐの食糧難といった銀杏以外に食べ物がないという状況で起こっていることがほとんどです。
東京新聞のウェブ版には2016年に銀杏中毒を起こした女性の事例が載っていますが、その人は2日間で100個食べたそうです。
同記事には晩酌に100粒食べて中毒を起こした男性の事例も掲載されています。
このことからも分かる通り、大量に食べない限り中毒症状は起こらず、深刻な症状になるには更に食べなければいけません。
1度に食べてもいい量は子どもでは5粒ほどが目安で、大人は一度に40粒ほどが目安です。
ビタミンB6の摂取が少ない人ほど、中毒を発症する可能性が高いといいます。
なお、ビタミンB6はにんにく、魚、肉、酒粕と幅広く含まれているので、米以外食べないといった偏食でもない限り、欠乏することは難しい栄養素です。