銀杏の中毒の話を聞いたことがあるでしょうか。
銀杏は食べ過ぎると死んでしまう、といった形で聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
それならば、銀杏にはどのような中毒になる成分が含まれているのでしょうか。
危ない成分が含まれているわけではない
単刀直入にいますが、銀杏自体に人を死に至らしめるような危険な成分が含まれているわけではありません。
実は、銀杏にはビタミンB6によく似た成分が含まれており、体はこれをビタミンB6として吸収してしまうのです。
しかし、当然ながら違う成分ですから役割が合いませんよね。
ケーキを作る際、本来ならば牛乳を入れなければいけないところに、見た目が同じだから大丈夫だとカルピスを入れても意味がありません。
それと同じです。
体がビタミンB6を勘違いして取り入れてしまうために、そこには支障が出てしまい、その結果、体には本物のビタミンB6が欠乏しているという状態になってしまうのです。
ビタミンB6が欠如すると、体は痙攣を起こしたり、吐き気やめまいを催すことがあります。
それによって中毒が起こったと言われるのです。
食べ過ぎなければ大丈夫
なんだ、体の毒になるような成分が入っているわけじゃないのかと安心した人もいるでしょうか。
体の毒になるわけではなく、体が勘違いして別の成分を取り込んでしまうために、体の中で辻褄が合わなくなってしまって中毒になるのです。
という事は、少し食べるだけなら何の問題もありません。
そして実際に、銀杏は食べ過ぎなければ大丈夫だと言われています。
食べ過ぎといっても一体いくらまでなら良いのでしょうか。
大人なら40粒以上、子供なら7粒以上で中毒が起こった事例が報告されています。
ただし、例えば体調が悪い時に食べれば大人であってもすぐに中毒が起こってしまう可能性がありますので、あくまでも人と体調によると言っておきましょう。
銀杏による中毒の特徴
銀杏を食べすぎて中毒が起こる場合、一般的には潜伏期間は1時間から12時間と言われています。
そして、多くは24時間から90時間以内に収まります。
症状としては痙攣やめまい、吐き気、しびれなどがありますが、最悪の場合は死に至る場合もありますので、銀杏を食べた後に違和感を感じたらすぐに医師に相談しましょう。
また、中毒になった人の8割は子供だと言われており、その過半数は3歳以下といわれています。
確かに銀杏は栄養豊富なものではありますが、そう考えると特に3歳以下の子供には与えないほうが良いでしょう。
リスクを犯してまで食べなければいけないほどの栄養は含まれていません。
まとめ
いかがでしょうか。
銀杏には中毒になる悪い成分が含まれているというわけではありませんので、食べ過ぎなければ何の問題もありません。
適量であれば、ミネラルやビタミンを効率よく摂取することが可能です。
しかし、特に子供に食べさせる場合は親の監督下で食べさせるようにしましょう。